もはや腕力より指力。新五輪種目「フィッシング詐欺サイト早見つけ競争」、初代王者は78歳のおばあちゃん
バーベルがゲーミングマウスに持ち替えられた新時代の闘技場。国旗を背負った選手たちが、汗だくで怪しい「今すぐ購入」ボタンをクリック寸前で回避する。最終局面、他選手が最新AI検知ツールで苦戦する中、優勝したおばあちゃんは「怪しいサイトはね、フォントが安っぽいのよ」と虫眼鏡片手に語った。
バーベルがゲーミングマウスに持ち替えられた新時代の闘技場。国旗を背負った選手たちが、汗だくで怪しい「今すぐ購入」ボタンをクリック寸前で回避する。最終局面、他選手が最新AI検知ツールで苦戦する中、優勝したおばあちゃんは「怪しいサイトはね、フォントが安っぽいのよ」と虫眼鏡片手に語った。
全球団がピッチングコーチをリストラ、代わりに人間国宝の歌舞伎役者を一斉雇用。マウンド上で仁王立ちし睨みをきかせる新投法に、打者はバットを忘れ拍手喝采。観客席からは「大和屋!」の掛け声が飛び、野球はついに総合芸術となった。
美術館からダ・ヴィンチの肖像画が消えた。代わりに展示されたのは、力こぶを誇示しながらモナ・リザを描く男。発端はプロテイン会社が拡散した一枚のAI画像。史実と信じた若者の熱狂で製品は完売、今や歴史学者たちがAIにプロテインを捧げ、歴史の真実を教えてくれと懇願している。
国連兵器査察団は、人気アイドル「マッスル・パラダイス」のライブ映像を解析した結果、彼らのダンス『上腕二頭筋ウェーブ』が局所的な重力異常を発生させると結論。この「制御不能なエネルギー放出」を理由に大量破壊兵器と認定した。所属事務所は「我々の筋肉はファンを笑顔にするためのもの」と声明を出しつつ、新曲の振り付けに『三角筋シールド』を取り入れることを示唆した。
クマ出没問題、ついに終止符か。とある市役所は「対話より対筋力」をスローガンに、ボディビルダーによる「マッスルパトロール隊」を発足。隊員はクマと遭遇時、威嚇のポージングを義務付けられる。しかし最近、森の奥からプロテインシェイカーを振る音が聞こえ始め、クマたちが逆にバルクアップを始めたとの未確認情報が寄せられている。
意識高い系ジムがジュラ紀の微生物を培養した新プロテインを発表。一口飲めば、あなたの筋肉は時を超え、数百万年後の考古学者を驚かせる貴重な標本へと進化するという。「これは筋トレではない、自己の化石化だ」と開発者は胸を張る。
長寿遺伝子が右の上腕二頭筋に集中しているとの論文が発表され、世界は即座に反応。左腕のトレーニングは「時間の無駄」とされ、街には右腕だけが異常に肥大化した人々が溢れかえった。彼らは狭いドアや自動改札で常につっかえており、最新の都市設計では「ポパイ専用レーン」の導入が検討されている。
「筋肉が栗のように硬くなる」という噂がジムを席巻。一部のビルダーはプロテインシェイカーを捨て、トレーニングの合間におひつを振りながら栗ごはんを摂取。専門家は「栗拾いのスクワット動作から着想を得たプラセボ効果」と分析するが、お米農家は思わぬ特需に沸いている。
あまりに動かないプレイスタイルでゲーミングチェアと一体化したプロゲーマーが、背中に生えた苔を通じて光合成能力を獲得したと発表。チームオーナーは「彼は酸素も生み出す。究極のエコフレンドリープレイヤーであり、我々の財政の救世主だ」と胸を張った。
全米筋繊維協会(AFMA)は、多くのトレーナーがトレーニング中に「ここからが成長の本番だ」などと発言し、超回復というクライマックスを事前に暴露していると非難。声明によると、繊維たちは「純粋な気持ちで成長を楽しみたかった」と精神的苦痛を訴えている。