「最古のRNA」搭載クーペ、国連が「人類の共通祖先」と認定。古生代の免許証が運転条件に
伝説のクーペから発見された最古のRNA、その所有権をめぐる国際問題は思わぬ決着を見た。国連は同車を「人類の共通祖先」と認定し、特別保護文化財に指定。オイル交換には古生物学の博士号が必須となり、エンジン音から翻訳された初の公式声明は「ハイオク満タンで」だった。
伝説のクーペから発見された最古のRNA、その所有権をめぐる国際問題は思わぬ決着を見た。国連は同車を「人類の共通祖先」と認定し、特別保護文化財に指定。オイル交換には古生物学の博士号が必須となり、エンジン音から翻訳された初の公式声明は「ハイオク満タンで」だった。
政府は地域ボランティアを「自主的義務」と再定義し、未参加者に新税『暇税』を課す方針を示した。スマホの画面時間から「遊んでいた分」を自動算出し、翌月の奉仕シフトに強制振替。忙しい国民向けに、睡眠・食事・嘆きを15分に圧縮する時短講座も同時開催される。
文部科学省が教育改革の最終案を発表。来年度より、全高校生の評価軸は「正午のチャイムと同時に、いかにミリ秒の狂いなく弁当箱を開けられるか」に。一糸乱れぬ「カチッ」という音の同期率が新たな偏差値となり、一部進学校ではすでに入試科目に採用されている。
全国で「オーロラが壮麗すぎて、つい仕事を忘れる」との申告が殺到し社会問題化。政府の専門委員会は「美的感動による注意散漫」が国家の生産性を著しく低下させていると断定。対策として、夜空全体を覆う巨大な遮光カーテンの設置を全自治体に義務付ける法案を提出した。天文学会からの抗議に対し、担当者は「経済指標のほうが星より明るい」と回答した。
万全のセキュリティーを期すべく、全国の原子力発電所が顔認証による「信仰心スキャナー」を一斉導入。職員は毎朝「聖なるエネルギー」の啓発ビデオを鑑賞、AIが瞳の揺らぎから不純な心を検知する。しかし運用初日、システムがけたたましい警報と共に指し示した最初の「信仰心ゼロ」判定は、敷地の隅に佇むお地蔵様だった。
国会審議の非効率さに業を煮やした政府が、来年度予算の全額を賭けた「第一回G1官庁ダービー」の開催を閣議決定。財務省のボートにはAIによる最新のオッズ予測システムが搭載され、「最も公平で透明性の高い予算配分」だと専門家は絶賛している。
国連安全保障理事会は、世界中のカフェで提供される緑色のドリンクを「文化への許されざる攻撃」と断定。平和維持軍が主要都市のカフェに展開し、緑の粉末が振りかけられたドーナツを「文化的破壊兵器」として押収しているとの報告が入っている。
転落事故のたびに炎上するSNS対策に、政府が最終回答。危険な崖を「映えガチャ・クリフ」として有料開放。入場券(生命保険付き)を購入し、崖っぷちで撮影。追加課金で「映えるヘルメット」や「奇跡の一枚を撮るドローン」が当たる。なお、救助隊の到着時間はプランによって変動する。
市役所の地下書庫から、平成初期に提出された「公園利用許可申請書」の化石が発見された。専門家が「担当者の『保留』印が幾重にも押された結果、圧力で化石化した奇跡の標本」と舌を巻く一方、市の担当課は「前任者からの引き継ぎ案件です。現在も厳正に審査中であり、結論はまだ出せません」と公式見解を発表した。
インフルエンサー発の霊水「飲める月光」を飲んだ人々が、深夜2時に理由なく遠吠えを始める現象が多発。枕元のコップが青白く光るという報告も。消費者庁は「プラシーボ効果が狼男のそれに近い」と注意喚起し、返金より先にカウンセリングを推奨した。